(nittaku)全日本大会速報(1/19)
2012年01月20日
美誠、インハイチャンプを破る!
ジュニア女子で5回戦に進出した伊藤美誠が、またもや金星を挙げた。
インターハイチャンピオンの鈴木李茄に対し、完全に自分のペースで試合を進めての快勝。
試合後、観客と多くの報道陣からどよめきがあがった。
バック対バックのピッチの早いラリーで主導権を握り、フォアの強打につなげた。
鈴木は時折、持ち味のダイナミックな両ハンドドライブを見せたものの、サービス、レシーブで
先手を取る場面が少なく、自分から攻撃に持ち込めなかった。
これで伊藤は鈴木に対し、選考会などで4戦全勝。
鈴木は苦手意識を持っていたのかも知れない。
また、同じく5回戦で平野美宇(ミキハウスJSC山梨)が藤原(土佐女子高)に接戦の末勝利。
注目の小学生2人の快進撃はどこまで続くのだろう。
●ジュニア女子5回戦
伊藤美誠(豊田町卓球スポーツ少年団) 10、-5、7、8 鈴木李茄(青森山田高)
ジュニア女子シングルス、ベスト8の顔ぶれ
ジュニア女子シングルスは5回戦がすべて終了し、ベスト8が決定した。
●ジュニア女子シングルス5回戦
谷岡(エリートアカデミー/帝京) ー10、ー14、5、7、0 永尾(横浜隼人高)
伊藤(豊田町スポ小) 10、ー5、7、8 鈴木(青森山田高)
松平(四天王寺高) 6、7、7 佐藤(就実高)
高橋(岩国商業高) 13、5、9 荒木(富田高)
平野(ミキハウスJSC山梨) 5、ー8、5、ー9、11 藤原(土佐女子高)
成本(四天王寺高) 6、1、5 小室(真岡女子高)
前田(ミキハウスJSC) ー3、7、6、8 森(青森山田中)
佐藤(尾札部中) 8、6、10 森田(エリートアカデミー)
男子シングルス最年長・西村、善戦するも及ばず
男女シングルスを通じて最年長の39歳、西村雅裕(FEVER)が男子シングルス1回戦に登場。
元全日本ランカーの高木和健一に対し、第1ゲームはラブゲームで落とし、さすがに実力差は大きいかと思われたが、カーブドライブとループドライブを交える巧みな試合運びと、フラットに打つバック強打で第2ゲームを取り返し、善戦した。
39歳で最年長というのも意外な気がするが、それだけ全日本は若返っているということだろう。
ジュニア男子シングルス、ベスト8が決定
ジュニア男子シングルスはベスト8が決定した。記録は以下の通り
●ジュニア男子シングルス5回戦
丹羽(青森山田高) 5、-11、6、5 後藤(尚志学園高)
東(エリートアカデミー/帝京) -10、-10、5、7、9 及川(青森山田中)
森薗(青森山田高) -5、3、-6、6、5 藤村(愛工大名電高)
村松(エリートアカデミー) -9、5、10、-8、4 有延(野田学園高)
町(青森山田高) -2、7、4、4 堀(明徳義塾高)
酒井(エリートアカデミー) 8、7、7 阿部(湘南工大附属高)
田添(希望が丘高) -8、-10、11、4、9 大塚(エリートアカデミー/帝京)
吉田(青森山田高) 8、-8、8、6 吉村(野田学園中)
伊藤美誠、女子シングルス2回戦も完勝!
●女子シングルス2回戦
伊藤(豊田町卓球スポーツ少年団) 7、8、5 桑村(桜丘高)
ジュニア女子でのベスト8入りに続き、一般シングルスでも伊藤美誠が勝ち進んだ。
相手に威力あるバックドライブを決められても、決して慌てることなく、集中力の高いプレーを見せた伊藤。
第2ゲームはラブオールから、強烈なフォアスマッシュをフォアクロスに決め、10-8ではレシーブからバックハンドで打ち抜いた。
胸のすくような強打が要所で決まった。
フォアに大きく飛ばされても、曲がって沈むような球質のループドライブで時間を稼ぎ、体勢を立て直すなど、
体格面の不利をカバーする工夫も随所に見られる。
技術面の成長以上に、精神面の成長を感じさせ、15時半スタートの女子シングルス3回戦もますます楽しみだ。
西沢美佳、前陣攻守が冴えて一般3回戦へ
●女子シングルス2回戦
西沢(ニッタク&チームワッキー) 3−0 荻原(JR北海道)
元全日学チャンピオンの西沢美佳が、JR北海道で活躍する荻原との両ハンドのラリー戦を制した。
西沢の打球点の早いバックハンドが、何本も荻原のフォアを抜いた。
フォア表ソフトで台上からたたき込むフォア強打も相変わらずの決定率。
女子選手の中では珍しいスタイルだけに、どの選手も対応に苦慮している。
まだまだ暴れそうだ。
小6出雲、一般で2勝目
男子シングルス最年少出場の出雲(少学6年、12歳4ヶ月)。
既に1回戦で勝利し、男子最年少勝利の記録を打ち立てていたが、2回戦でも大学生の後藤相手にフルゲームの末に勝利した。
ボールのパワーでは圧倒的に不利な出雲だが、バックドライブレシーブなどで先手を取り、
両サイドやミドルを正確に突くコース取りの巧みさで、接戦をものにした。
ゲームをリードされても崩れないメンタルの強さも見せた。
出雲「今日は2回勝てて良かった。この大会に出場することが決まって、勝てば最年少勝利のことは知っていたけど、試合に集中していた。明日は1回でも多く勝ちたい」
●男子シングルス2回戦
出雲卓斗(鳥屋クラブジュニア)7,-7,-7,5,4後藤功貴(日本大)
ジュニア男女はベスト4が出揃う
●男子ジュニア準々決勝
丹羽(青森山田高) 4、10、6 東(エリートアカデミー/帝京)
村松(エリートアカデミー) 8、7、4 森薗(青森山田高)
町(青森山田高) 5、10、6 酒井(エリートアカデミー)
吉田(青森山田高) 9、−9、4、−9、5 田添(希望が丘高)
●女子ジュニア準々決勝
谷岡(エリートアカデミー/帝京) 7、3、-4、7 伊藤(豊田町スポ小)
松平(四天王寺高) 6、8、-6、7 高橋(岩国商業高)
平野(ミキハウスJSC山梨) 9、8、7 成本(四天王寺高)
前田(ミキハウスJSC) 7、3、4 佐藤(尾札部中)
男子はベスト4に青森山田が3人、エリートアカデミーが1人となった。
唯一フルセットの試合となった吉田vs田添戦は、4ゲーム目に田添が大逆転勝利し、流れを引き寄せたかに見えたが、最後は吉田が粘り勝ち。
女子は平野がベスト4に進出。
1日に何試合もこなしているのに、疲れを全く見せない試合を見せつけた。
伊藤は谷岡の厚い壁に阻まれ、準決勝進出はならなかった。
伊藤美誠 3回戦敗退
大会3日目はジュニア準々決勝と女子シングルス3、4回戦が行われている。
ジュニアと一般で勝ち進んでいる伊藤はハードな試合スケジュールとなる。
ジュニア準々決勝で敗れたものの、気持ちを切り替えて臨んだ一般シングルス3回戦。
全日本学生選抜3位の池田好美(東京富士大)と対戦した。
池田もピッチの早いバックハンドを得意とするが、伊藤も負けじとバックハンドで対抗多彩なサービスでも池田を苦しめ、勝負は最終ゲームへもつれこんだ。
最終ゲーム6―2でリードを奪った伊藤だったが、そこから池田が連続得点をあげ6―6へ。
しかし池田が強気の攻めで10―7でマッチポイントを奪う。
諦めないプレーで1点を返した伊藤だったが、最後は気迫で押し切った池田が11―8で勝利した。
混合ダブルス、ベスト4が決定
●混合ダブルス準々決勝
吉村・石川(野田学園高・全農) 4、−11、7、7 久住・鈴木(専修大・札幌大谷高)
松平・若宮(青森大・日本生命) 4、7、6 尾留川・土田(明徳義塾高)
大矢・森薗(東京アート・日立化成) 7、9、9 藤本・平野(近畿大・ミキハウス)
上田・鈴木(青森大・青森山田高) 6、−8、−7、9、7 吉田・小西(OVERLIGHT)
混合ダブルスは準々決勝が終了し、ベスト4が決定した。
吉田・小西ペアは今年はベスト4入りを狙うも、上田・鈴木ペアの粘り勝ち。
また平野・藤本ペアは大矢・森薗の気迫に最後までペースが掴めず、ストレート負けを喫した。
浜本 4回戦敗退
女子シングルス4回戦。浜本由惟(エリートアカデミー)がスーパーシードの山梨(十六銀行)と対戦。
激しいラリー戦となり、随所で力強いスマッシュを見せた浜本だったが、山梨のピッチの早さとパワードライブにペースを乱し。
惜しくも4回戦敗退となった。
田代早紀 初戦突破
スーパーシードの田代早紀(日本生命)が自身の初戦となる4回戦を突破した。
勢いのある明神(土佐女子高)との対戦となったが、競った場面でも得意のラリーに持ち込み得点を重ねた。
また、バックハンドの安定感に加え、パワーの増したフォアハンドを随所に見せた。
男子ダブルス 町・森薗が3回戦突破
男子ダブルス3回戦。町・森薗(青森山田)が手塚・鈴木(日本体育大・駒沢大)と対戦。
コンビネーションがかみ合い、町。
森薗組がストレートで勝利し、4回戦進出を決めた。
女子シングルス4回戦 石垣対西沢
シングルス4回戦、スーパーシードの石垣(淑徳大)と西沢(ニッタク&チームワッキー)が対戦。
石垣は変化カットと攻撃を混ぜ試合を進める。
一方西沢は強弱をつけたドライブとツッツキ、コース取りで対抗する。
1―1になった第3ゲームは西沢は序盤リードして、流れを掴んだかと思ったが、石垣が我慢のプレーで徐々に追いつき、そのゲームを奪う。
最後までお互いが力を出し切ったが、石垣が勝利しランク決定戦に駒を進めた。
藤本・井上組が4回戦進出
男子ダブルス3回戦。藤本・井上(近畿大)が阿部・森下(リコー)と対戦。
激しいラリーの応酬となったが、藤本・井上がフルゲームの末に勝利、4回戦進出を決めた。
女子シングルス4回戦の主な結果。石川佳純はストレート勝ちで発進
●女子シングルス4回戦
石川(全農) 7、2、10、6 小室(新星クラブ)
加藤(TKOクラブ) 8、-3、2、10、8 伊積(東京富士大)
藤井優(日本生命) 10、6、-3、6、-10、-8、6 山本(青森山田高)
岡本(サンリツ) 9、9、-12、7、-2、7 小西(OVER LIGHT)
福原(ANA) -9、5、5、4、11 三宅(就実高)
大庭(淑徳大) 5、5、8、7 谷岡(エリートアカデミー/帝京)
平野(ミキハウス) 6、5、-8、4、7 重本(野田学園クラブ)
丹羽(青森山田高) -9、5、-8、2、7、7 阿部(サンリツ)
藤井(日本生命) 4、4、4、4 森(えひめTTC)
スーパーシードの初戦となる女子シングルス4回戦が終わり、世界選手権ドルトムント大会代表組の石川、福原、平野、藤井らが順当に勝ち上がった。
ストレート勝ちで2連覇へのスタートを切った石川佳純は、試合後の会見でこう語った
「今日はフォアハンドの調子が思った以上に良かったと思う。
中国での合宿でゲーム練習をたくさんやって、挽回された場面での戦い方とか、今まで以上に頭を使って練習してきた。
その成果が追い上げられた時に出せたと思う」。
明日のランク決定戦は、小学6年生で5回戦に勝ち上がる快挙を成し遂げた加藤(TKOクラブ)と対戦する。